光合成細菌製品一覧
PSBリキッド・ビーズ3つの特長
放射性物質や重金属を浄化するPSB
「PSBリキッド」「PSBビーズ」といった商品名に冠されているPSBとは、光合成細菌のことです。PhotoSynthetic Bacteriaの略で、光合成をすることで活動する微生物です。
このPSBには、高い環境浄化性能があります。それは放射性セシウムや重金属(ヒ素、水銀、六価クロム、ストロンチウム、銅、鉛、カドミウムなど)を吸着、吸収する働きのことで、こうした物質に汚染されてしまった汚染水にPSBを投入することで汚染物質を吸着し、水を浄化することができます。
吸着をした後のPSBはそれを取り除き、低温焼却をすることで3%まで減容化(体積が小さくなる)できます。つまり放射性セシウムなどの有害物質を含む汚染水にPSBを投入し、吸着して低温焼却されたものを密閉保管すれば、放射性物質を極めて安全かつ効率よく処理(減容化)することができます。また100%有機素材でできており、有害物質を含まないため、どんな場所にでも使用でき、環境汚染の心配もありません。
ここが違う、「PSBリキッド」「PSBビーズ」
私たちが研究によって開発した「PSBリキッド」「PSBビーズ」は、すでに研究室内だけでなく福島県南相馬市の被災地などでも高い効果が実証されています。
震災被災地では放射能濃度8000ベクレルが1つの基準となっており、これを超える高濃度の廃棄物は国が処理すると定められています。では8000ベクレル以下はどうするのかというと、民間の処理に委ねられています。8000ベクレル以下の濃度であれば安全であるという見解が根拠になっていますが、それでも土地の資産価値に影響を及ぼすのは必至で、こうした国の処理が行き届かない汚染水や汚染土壌の浄化に「PSBリキッド」「PSBビーズ」の活用が期待されています。
「PSBリキッド」は名称の通り液状になっており、汚染水と混ざり合うことによって吸着面が広くなり、より高い効果が期待できるとして開発されたタイプです。「PSBビーズ」は運搬や保管が容易であり、吸着した汚染物質ごと取り出しやすいというメリットをもちます。
光合成細菌のメリットを謳った浄化商品などが広く売られていますが、高い効果が実証され、こうした公益性の高い分野で実用されているところに「PSBリキッド」「PSBビーズ」の優位性があります。
PSBリキッド・ビーズの利用イメージ
- 培養液
- 重金属や放射能に汚染された水にPSBビーズを入れて汚染物質を吸着させPSBビーズを取り出し回収する。
- 重金属や放射能に汚染された水にPSBリキッドを入れて汚染物質を吸着させPSBリキッドを沈殿させ回収する。
製品紹介
PSBリキッド
名称の通り液状になっており、汚染水と混ざり合うことによって吸着面が広くなり、より高い効果が期待できるとして開発されたタイプです。
PSBビーズ
運搬や保管が容易であり、吸着した汚染物質ごと取り出しやすいというメリットを持ちます。
研究への思い
PSBリキッド・ビーズ開発への思い
広島国際学院大学においてPSB研究室の代表を務める佐々木よりご挨拶申し上げます。当研究室ではPSBが持つ高い能力に早い時期から着目し、その有用性をきわめて実践的な形で検証してきました。特に研究を進める中で起きてしまった東日本大震災でははからずも除染の必要性が生じ、これまで研究を続けてきたPSBの有用性を放射性物質からの浄化に活用するという方向性も持つようになりました。
おかげさまでこの研究は順調に進捗しており、現地にプラントを設置して現在よりも規模の大きな除染作業に活用するスキームが確立される予定です。この取り組みが震災からの復興をより加速させる一助になればと思っております。
私自身はこの研究に本格的に携わるようになって4年少々ですが、私の父は同じ研究を20年来続けており、それを私が引き継いだ形となりました。
かゆいところに手が届くような技術、既存の仕組みで埋められない隙間を埋めるような技術をめざして、これからも社会の発展に寄与できる研究を進めてまいりたいと考えております。
広島国際学院大学 食農・バイオリサイクル学科
PSBリキッド・ビーズ開発の歩み
2014年12月 | 光合成細菌事業開始 |
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2015年6月 | 光合成細菌特許使用権契約 |
2017年3月 |
光合成細菌株および光合成細菌株を用いた 環境浄化方法の特許取得 |
2017年7月 | 第6回 環境放射能除染研究発表会 展示出展 |
2017年11月 | PSBリキットとPSBビーズの商標登録取得 |